昨日のブログを書いていて思い出した昔話を。
介護の仕事で「レクが苦手」と書きましたが、本当仕事を始めたばかりの時期に心底嫌いな業務がレクでした。
最初に勤めた老人ホームでは昼食の前に30分間レクリエーションをする時間がありまして、レクの担当の日は利用者さん達の前でその司会進行をしなくてはいけません。
レクリエーションといっても簡単な体操とか嚥下を良くするための声出しのパタカラ口腔体操とかですが。
数日前からYoutubeとかで高齢者向けの体操とかを検索して真似してやってみたり、利用者の前で披露するシミュレーションをしてみて最初の挨拶からやってみたり。
それでも当日、利用者さんたちを眼の前にすると緊張で声はますます小さくなっちゃうし。
その施設では利用者さんでボス的存在の女性2人がいて。
施設で比較的最初の方から入居されていて古株的存在、態度も大きいので他の利用者さん達もその2人には頭が上がらない様子。
そんな2人はちょっとでも普段と違うことをするとそれが気に入らない様子。
「そんな体操しちゃってもよくわかんないわよ」とか「声が小さくて聞こえないよ」等これみよがしに悪口を言っているのが聞こえていて。
そんなわけでレクに入るたびにうまく出来ない自分に落ち込む日々でした。
その2人とはレクの時間だけでなく、ちょっとした介護のことについても「やり方が違うわよ」と怒られることも多くて。
先輩に言われた通りのことをしているので介護として間違ったことをしているというより自分の思うやり方と少しでも違うだけで文句を言われていました。
なのでその2人自体にも凄く苦手意識を持ってしまっていたのです。
そんな日々でしたが、それが少しずつ変わっていったのは夜勤業務に入るようになってからです。
入社後半年が経ち、介護の業務も一通り覚えた頃に夜勤業務が始まりました。
夜勤の時間帯は基本フロアに職員が一人で担当するので、夜間帯はずっと自分だけで対応しています。
苦手だった例の利用者さんの対応ももちろん他の人と同じように着替えからオムツ交換までやっていました。
特にこちらもご機嫌を取るわけでもなくどちらかと言えば淡々と業務をこなしていたわけですけど。
そんなある日の夜勤業務の時。
その2人のうちの利用者さんの一人が対応中にこう仰ってくれたのです。
「あんたはね、口が重いタイプだけどね。
でも仕事はきちんとやってくれるタイプだから私は好きよ」って。
!!!
あんなに苦手と思っていた利用者さんからそんな言葉を聴ける日がくるなんて😭
仕事を覚えて信頼されてきたというのもあるけれど、夜勤業務で一対一で対応する時間が増えたこともあるのかなと思います。
2人のうち、もう片方の利用者さんも朝の検温の時など会話を交わすこともあり少しずつ態度を軟化してくれている雰囲気を感じました。
日中業務の間はバタバタと忙しさであまり会話も交わせない利用者さんとも夜勤の時間は少しまったりした時間があったり、一対一でじっくりと対応する時間があり。
その人なりの癖とかこだわりを覚えてその人用の対応をしてあげていると信頼してくれる事が多くなって。
夜勤も悪くないなぁと思えるのでした。
介護の話ではまだまだ思い出話が出てきそうな気もするので思い出したらまた書こうと思います(身バレしない程度に)
最後までお読みいただきありがとうございました。